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パノラマレントゲン

こんにちは!
新江古田こばやし歯科クリニックです🦷

パノラマレントゲン(パノラマX線)とは?

パノラマレントゲン(パノラマX線撮影)は、口腔内全体(上下の歯・顎の骨・顎関節)を一度に撮影できる歯科用のX線撮影方法です。

通常、歯科医院で初診時や定期検診、治療の計画を立てる際に行われます。
歯の本数・生え方・骨の状態を広範囲に確認できるため、虫歯や歯周病、親知らずの状態、顎関節の異常などを総合的に診断するのに役立ちます。

パノラマレントゲンで分かること

1. 虫歯の進行具合

• 特に歯と歯の間の虫歯や、神経に近い部分の虫歯の有無を確認

2. 歯周病の進行状況

• 歯を支える**顎の骨の状態(骨の減少・吸収の程度)**を確認できる

3. 親知らずの位置や生え方

• 埋伏(埋まったまま)の親知らずや、斜めに生えているケースを診断し、抜歯の必要性を判断

4. 顎関節(顎の骨)の状態

• 顎関節症の疑いがある場合、顎の骨の変形や位置のズレを確認

5. 歯の本数や異常の有無

• 先天的に歯が足りない(先天性欠如)場合や、**過剰歯(余分な歯)**の有無をチェック

6. 根の治療(根管治療)の状態

• 過去に治療した歯の根の状態や、**根尖病変(根の先の炎症や膿)**がないかを確認

パノラマレントゲンのメリット・デメリット

メリット

✅ 一度の撮影で広範囲を確認できる
✅ デジタル処理で被ばく量が少ない(従来のフィルム式より約1/4~1/10)
✅ 撮影時間が短く、患者の負担が少ない
✅ 矯正治療やインプラント治療の計画にも役立つ

デメリット

❌ 細かい部分の虫歯は見えにくい(小さな虫歯はデンタルX線の方が適している)
❌ 歯の重なりがある部分は鮮明に映らないことがある
❌ 被ばく量は少ないが、妊娠中の人は注意が必要

被ばく量と安全性について

パノラマレントゲンの被ばく量は約0.01~0.03ミリシーベルト(mSv)で、これは1日あたりの自然放射線(0.008 mSv)とほぼ同程度です。

比較すると:

• 東京〜ニューヨーク間の飛行機(往復:約0.1 mSv)より少ない
• 胸部レントゲン(0.05 mSv)よりも低い

また、最近の歯科用X線はデジタル化が進み、従来のフィルム式に比べて被ばく量が大幅に減少しています。

治療方針を決める上で重要な検査なので、歯科医師と相談しながら適切に活用しましょう!

歯科医師
院長:小林良

【紹介】
千葉県出身 3児の父

【学会・スタディーグループ】
国際インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会専修医
日本咬合学会 認定医
日本歯科先端技術研究所認定医
日本歯周病学会
など

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