歯科ブログ

改めて見直そう!災害時のお口のケア

こんにちは。新江古田こばやし歯科クリニックの歯科衛生士です。

本日は災害時のお口ケアについて。
災害時には、停電・断水・用品の不足などで、お口のことは後回しにしがち。
しかし、お口の中を清潔に保つことは、非常時だからこそとても大切なのです。
もし、お口の清潔を保つことができずに細菌が増殖してしまうと、さまざまな感染症や誤嚥性肺炎といった身体全体に関わる大きなトラブルを招く危険があります。

そこで今回は、いつどこで起こるかわからない災害時における事前の備えや、お口のケアについてお話します。

◆事前に準備しておくとよいもの

・歯ブラシ
・洗口液
・ウェットティッシュ
・ティッシュペーパー
最低限、上記のものを防災グッズに含めておきましょう!
他にも、歯間ブラシやデンタルフロス、キシリトールガムやシュガーレスガムも準備しておくと役に立ちます。
また、入れ歯を使用されている方は入れ歯ケース、入れ歯洗浄剤も忘れないようにご注意を!

◆覚えておこう!災害時オーラルケアのススメ

●歯ブラシがない場合

せめてうがいをするだけでも洗浄・殺菌効果があります。
30ml程度の水かお茶を使い、一気に水を含まず2~3回に分けてしっかりブクブクうがいをしましょう。

●歯ブラシはあっても水が少ない場合

30ml程度の水をコップに用意。その水で歯ブラシを濡らしてから歯みがきします。
歯ブラシが汚れてきたらウェットティッシュやティッシュペーパーなどで汚れをよく拭き取って、また歯みがき。
これを繰り返したら、最後に2~3回ブクブクうがいをします。

●水も歯ブラシもない場合

ウェットティッシュやティッシュペーパーで歯をぬぐい、汚れを拭き取ります。
普通に歯を磨くよりも当然ながら効果は少ないですが、物資が揃うまではしばらくこの方法で耐えしのぎましょう…!

●入れ歯の方は特に気をつけて!

入れ歯ケースを忘れていたことで、入れ歯を何日もお口の中に入れっぱなしの状態で過ごしていると細菌が非常に増殖します。
また、入れ歯が破損した場合、そのまま使用すると口腔粘膜を痛める原因になります。
逆に「入れ歯を外しっぱなし」にしていると歯ぐきが痩せてしまい、入れ歯が合わなくなって使えなくなってしまう恐れも。
入れ歯ケースと洗浄剤は、必ず忘れないようにしましょう。

◆水分不足=だ液不足にもご注意を!

だ液には、お口の中の汚れを洗い流す働きがあります。
しかし、災害時には、強いストレスや、水分摂取が少なくなることなどにより、だ液の分泌が減ってしまいがちです。
マッサージしたり、キシリトールガムやシュガーレスガムでだ液の分泌を促すように意識してみてください。

今回は災害時こそ疎かにできないお口のケアについてご紹介させていただきました。
万が一、災害に見舞われてしまった時には、今回お伝えした口腔ケアをぜひ実践していただき、困ったことがあれば近くのお医者さんや避難所の職員さんに相談するようにしましょう!

歯科衛生士
院長:小林良

【紹介】
千葉県出身 3児の父

【学会・スタディーグループ】
国際インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会専修医
日本咬合学会 認定医
日本歯科先端技術研究所認定医
日本歯周病学会
など

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