こんにちは。新江古田こばやし歯科クリニックの歯科衛生士です。
日増しに寒さが身にしみる12月。「師走」ともいわれるように、年末年始の準備に追われている方が多い季節でもありますね。
そうした忙しいときには、ついつい眉間にシワが寄ったり、貧乏ゆすりをしてしまったり、人に言われるまで気づかないようなクセや習慣ができている方がいらっしゃいます。クセや習慣の多くは些細なものですが、実はそれらが繰り返されることで歯並びの良し悪しに影響してしまうものもあります。
◆「爪を噛む」や「頬杖」は要注意
では実際に、どのようなクセや習慣が歯並びに悪影響を及ぼすのでしょうか。
たとえば「爪を噛む」というクセ。爪を噛むと、前歯に対して押したり引っ掛けたりするような「不自然な力」が加わります。
これによって生じるのが「出っ歯」や「すきっ歯」、前歯が噛み合わない「開咬(かいこう)」といった歯並びです。
同じく「頬杖」も、あごに普段と違う力が加えられるため、あごの形や歯並びが歪み、さらには顎関節症を引き起こしてしまう恐れがあります。
◆他にも「こんなこと」が悪影響に?
・「歯ぎしり」や「食いしばり」
・唇を巻き込むように噛む、舐める
・お口ポカン(口呼吸)
・上の前歯に舌を押しつける
特に近年は、長時間スマートフォンを見る方が多いので、そのときの姿勢に要注意です。スマートフォンの使用中は「猫背」になりやすいため、頭が身体より前に出やすくなります。
すると、重心のバランスを取ろうとして下あごが後ろに引っ張られ、お口がポカンと開きがちになってしまいます。
どれもちょっとしたことですが、あごの形や歯並びに悪影響を及ぼす可能性があります。
さらに、起きているときの習慣だけでなく寝ているときの状態もお口に影響します。
たとえば「横向き」や「うつ伏せ」で寝てしまうと、並んだ歯に対して押しつぶす力が働くのでこちらも注意が必要です。
◆自分で直せないクセは相談しよう
今回ご紹介したようなクセや習慣に心当たりがある方は、できるだけ「それらを行わない」または「直す工夫」をしていくことが大切です。
たとえば、周囲の人に「○○をしていたら教えて」と、お願いするのも方法のひとつです。
机やパソコンといった目のつくところに「○○をしない」というメモを貼るなど、自分だけにわかる目印を作るのもお勧めです。
しかし、なかには自分では改善することが難しいクセや習慣も存在します。
対処法はさまざまですので、今回ご紹介したようなお口に悪影響のあるクセや習慣にお悩みの際は、ご自身だけで解決しようとせず、迷わず歯科医院にご相談してください。
【紹介】
千葉県出身 3児の父
【学会・スタディーグループ】
国際インプラント学会 認定医
日本口腔インプラント学会専修医
日本咬合学会 認定医
日本歯科先端技術研究所認定医
日本歯周病学会
など